*世界の食卓から(第13回):あなたの約60%を占めているもの
・改めて気が付いたこと
カナダに住んで、日本に帰ってきた時、驚いたことがある。まず、夜、日本の空が明るいのに驚いた。私が帰ってきた日は曇りだったので、街の明かりが空に反射して、空が赤くなっていた。そして、水が塩素臭かった。カナダに行く前は感じたことがなかったのに、水道からプールのような匂いの水が出てくる。
・イタリアの水
海外で、一番気をつけなくてはならないのは水であると言われている。しかし、たいていは沸かせば飲める。イタリアなんて、道で変な像から出ている水を飲んでも大丈夫だった。初めはミネラルウォーターを買っていたのだが、夏だったため、すごい量の水を持ち運ばなくてはならない。小さいペットボトルでは割高だし、いちいち買うのが面倒。しかし、1.5Lの水を持ち歩くのは大変だ。ということで、えーーい。もう、道の水のみ場の水を飲んじゃえ。他の人も飲んでるし。(日本人で飲んでいる人は見かけなかったが)。飲んでみたら、味は日本の水道水よりおいしい。お。これはいける。ということで、イタリアにいる間中、その辺の水を飲んでいた。
・ちょっと直接飲めないギリシャ・ハンガリーの水
ギリシャにいた時、水道水を口に含んでみると、ミネラルの味がかなりきつく、まずかったので、さすがに飲まなかった。ハンガリーでも水道水を普通に沸かして飲もうとしたら止められた。ハンガリーの水はかなりミネラルの含有量が多く、そのまま飲んでいると胆石になりやすいそうで、濾過器具のついたポットのようなものを通して飲んでいた。
ちなみにオーストリアでは、ウィーンでは水道水はおいしくなかった。しかし、オーストリア人は水道水を直接、飲んでいるらしい。
・水のおいしい国
カナダ、スイス、ノルウェー、スェーデンの水は水道水でもおいしく、そのまま飲めた。飲めるのに、いちいち買っていたのでは水代も馬鹿にならないので、当然、水は買わなかった。山のある国の水はおいしいようだ。
ちなみにカナダでは(州にもよると思う。B.C州では。)水道代が無料だった。光熱費として払っていたのは電話代、電気代、ケーブルテレビ代。
・アジアの水
では、アジアではどうか。私はアジア旅行の経験がほとんどないが、台湾ではそんなにまずいとは思わなかった。しかし、念のため水道水は飲まなかった。台湾人の友人に聞くと、台湾人でも水道水は飲まないらしい。一度沸かして飲むのが普通で、「日本の水道水は台湾のものより、遥かにおいしい」そうだ。
・あなたの約60%は?
人間の体の約60〜70%は水分である。また、血液の約80〜90%は水分である。どれだけ胃腸が強くて、胃は壊さなかったとしても、体の60〜70%の成分が変われば体に変化がある。この大阪の水が私の体の約60%かと思うと、複雑な気分である。皆様、川にごみを捨ててはいけません。その川の水があなたの約60%を占めているかもしれないのです。
***念のために***
このエッセーは上記の国の水道水が安全に飲めるという内容ではありません。あくまでも「私は大丈夫であった」という内容で、人によって違うことをご了承下さい。また、同じ国でも都市によって違い、同じ都市でも、建物によって味が違うことがあります。
行かなきゃ飲めない世界の水道水。
皆様の体験の投稿お待ちしております。
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