*体脂肪率の標準値はどれくらいなんですか?
一般に、男性は10〜20%、女性は20〜30%とされています。市販されている体脂肪計のほとんどがインピーダンス法によるもので、身体に微弱な電気を流して、電気をほとんど通さない脂肪の量を量るというものです。
体脂肪率とは、体重のうち体脂肪量(脂肪の重さ)が占めている割合のことです。すなわち、水を飲んで体重が増えれば体脂肪率は減りますし、汗をかいた後は体脂肪率が増える、ということになります。少しの変化で一喜一憂することのないようにしたいものです。
*基礎代謝って何ですか?
生命を維持するため(呼吸をする、心臓を動かす、体温を保つ、等)に常に使っているエネルギーのことです。
*DITとは咀嚼や消化、吸収、代謝など、食事に伴うエネルギー消費のことです。
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一日の総消費エネルギー量の内訳は左図のようになっており、基礎代謝は約70%を占めています。
基礎代謝のエネルギー消費が最も多いのは筋肉です。筋肉をつけることにより基礎代謝が上がります。つまり、消費されるエネルギーが増加します。よって、運動により筋肉をつけて基礎代謝をあげると、寝ている間にもエネルギー(カロリー)の消費を図れるというわけです。
基礎代謝は16〜18歳をピークに年々低下していきます。また、女性は男性より基礎代謝が低いので、摂取エネルギーも低く設定されています。
*部分やせってできるんでしょうか?
部分的に体脂肪を燃焼させることはできませんが、運動により、たるんだ筋肉を引き締めることはできますので、サイズを小さくすることはできるでしょう。ただ、それはその部分の体脂肪が減っているわけではありません。エネルギーを消費した場合、どの部分の脂肪から使われていくのかは人によって異なります。年齢や服用している薬によっても違うといわれていますが、一般的に男性はウェスト(内臓脂肪に起因)、女性はバストから使われていくようです。皮下脂肪については、体温の高い場所から、優先的に脂肪が落ちるようです。
*「ノンカロリー」表示のものってどんなに食べても太らないんですよね?
それは違います。食品100g当たりのエネルギーが5kcal未満のものは「ノンカロリー」と表示してもよいことになっていますので、砂糖に置き換えると、100g中砂糖が1.25g未満なら「ノンカロリー」と表示できるというわけです。250mlの「ノンカロリー」表示のジュースを1本飲んだ場合、3g(スティックシュガー1本分)の砂糖が入っている場合もあるわけです。また、エネルギー(カロリー)は、定量したタンパク質、脂質、炭水化物により算定されたもので、実際に人体にどれほど吸収されエネルギーとして利用されたのかを測定したものではありません。ある人では全く吸収されないものも、別の人では腸内細菌により分解され、吸収されることもあります。
*人工甘味料に副作用ってあるんですか?
下痢などを起こすといわれているものもありますが、一般的に摂取する量では副作用はないようです。ただ、カロリーが低いからといって安易に利用すると、舌がその甘さになれてしまい、甘くなければ物足りなく感じるようになってしまいます。「甘くない」状態に舌を慣らすためにも、控えたほうが良いでしょう。
最近では、人工甘味料を利用する人は食事量が増える、という研究結果も発表されています。
*血中コレステロール値が高いと言われました。そんなにコレステロールを多く含む食品を食べているわけではないのですが?
血中のコレステロールの約80%は肝臓で合成されており、食品に含まれるコレステロールが吸収されたものは残りの約20%です。血中コレステロールを減らすには、食品に含まれるコレステロールに気をつけることはもちろんですが、「コレステロールを合成する食品を減らすこと」「コレステロールを作り合成しにくい食品を取ること」も重要です。
肝臓のコレステロールの合成は、食事の内容によって変化します。食物繊維を取ったり、運動したりしても、コレステロールの合成は減りますが、重要なのは脂肪の取り方です。同じ脂肪でも、「飽和脂肪酸」を多く摂取するとコレステロールを合成する機能が高まり、「不飽和脂肪酸」を摂取すると合成が減ります。
飽和脂肪酸を多く含む食品 |
不飽和脂肪酸を多く含む食品 |
脂身の多い肉
ベーコン
ソーセージ
ロースハム
チーズ
バター
インスタントラーメン
(油で揚げたもの)
ポテトチップス
チョコレート
ドーナッツ
ケーキ
など |
大豆油
サラダ油
ゴマ油
豆腐など大豆製品
味噌
魚介類
など
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[コレステロールを下げる食事のコツ]
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朝食を和食にする
洋食にするとバターやベーコン、卵を取りがちです。洋食の場合は、マーガリンを使うようにしましょう。
- 肉、卵を控え、魚・大豆製品を毎日一品はとる
肉類を食べる時は脂肪の多い牛豚肉のロース・バラ・ミンチなどより、脂肪の少ない牛豚肉のもも肉や鶏肉を選びましょう。イカ、魚卵、貝類などは食べ過ぎなければ問題ありません。大豆製品は積極的にとりましょう
- 乳製品(チーズ・アイスクリーム)は低脂肪品をとりましょう
- 野菜、海草を毎食、とるようにしましょう
- バター・ラードをやめ、サラダ油・大豆油を利用しましょう
- 菓子パン、洋菓子、スナック菓子より和菓子にしましょう
- インスタントラーメンやポテトチップス、コーヒー用クリームにも飽和脂肪酸が多いので気をつけましょう
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